シロアリ予防は必要?業者選びのポイント
2022.12.02
実際にシロアリ被害にあってしまう前に、予防対策をしておくことは、大切な住まいを守る上でとても重要なことです。
シロアリは、地面の中に潜み、餌としての木材を絶えず探し回りながら活動している生き物です。
シロアリの被害が見つかってから、駆除するとなると、高額な工事費がかかることも珍しくありません。
そのため、シロアリ被害に遭う前の対策・予防をすることが大事です。
この記事では、シロアリ予防のタイミングからポイント、業者の選び方について解説していきます。
シロアリ予防とシロアリ駆除の違い
まず、混同しがちなのが、「シロアリ駆除」との違いです。
それぞれには作業工程の違いがあります。
シロアリ予防は、シロアリが発生しそうな場所に薬剤を散布、もしくは設置します。
シロアリ駆除は、被害箇所がどこにあるのか確認し、実際に発生した箇所で駆除の処理を行ないます。
このように予防と駆除では作業工程がまず大きく違います。
すでにシロアリ被害にあっている駆除作業は、その被害程度により、かかる時間、必要な技術、作業の手間、処理範囲も変わるので、それらに伴って費用が決まっていきます。
さらにシロアリ被害がひどい場所や、住宅の強度や見た目に関わる場合は、その部分の取り換え、復旧(修繕リフォーム)も加わり、さらに割高になっていきます。
つまり被害にあってから、その都度対処することは、その被害がひどかった場合、復旧費の分が上乗せされてくるため、想像以上の費用がかかる可能性が出てくるということになるのです。
わたしたちが健康診断をして未然に病気に備えるのと同じように、被害にあう前に継続してシロアリ予防工事を行ったほうが長い目で見れば割安になる場合が多いのはこのためです。
シロアリ予防はどんな家にでも必要
シロアリの被害を受けやすいのは、古い木造住宅をイメージしやすいですが、鉄筋コンクリート造や、新築の家などでも必要です。
鉄筋コンクリート造の家でもわずかなヒビからシロアリが侵入する可能性があります。
木造住宅に比べ堅牢なイメージのある鉄筋コンクリート造の家ではシロアリ被害の心配がないわけではありません。
実は、鉄筋コンクリート住宅の床下は気密性が高く、保温力が高いため、シロアリが住みやすい環境になっています。
経年劣化などに伴うコンクリートのわずかなヒビや隙間からシロアリが侵入すると、あっという間に被害が拡大することが考えられます。
また、最近の新築の家のほとんどは、竣工時にシロアリ予防工事が行われており、すぐの対応は必要ありませんが、築5年後からは再度予防工事を行うことが望ましいとされています。
5年ごとのメンテナンスは新築に限らずどのような家でも必要となります。
シロアリ予防のタイミング
新築の家でもそうですが、一般的に、シロアリ予防は5年周期に行うことが望ましいとされています。
その理由は、公益社団法人日本しろあり対策協会が認定する薬剤(散布用)の有効期限が5年間とされているからです。
この薬剤というのは、家を守る上で十分な性能試験をクリアしたものだけが認定され取得できるものであり、有効期限を過ぎてしまうと、予防できるだけの性能が失われてしまいます。
「新築の時にやったから大丈夫」「駆除した時に薬はまいたから心配ない」とは思わず、その時から5年以上経っているのであれば、シロアリ予防の再施工を行うタイミングとなります。
シロアリ予防のポイント
一度シロアリの被害が発生してしまうと、その後に一般の方がご自身で対応することは難しいと言われています。
だからこそ、被害に遭う前の予防が大切です。
ここでは予防のポイントをご説明します。
木材を置かない
木材はシロアリの大好物です。
シロアリを呼び寄せていることになりますので、庭や外壁周り、車庫などにある木材はできるだけ撤去しておきましょう。
庭にある土に触れる物に気を付ける
特に鉢植えなどは、土中からシロアリが這い上がってきやすいです。
またトレリス(植物をからませる格子状のスクリーン)やウッドデッキは防腐や防蟻効果のあるものに取り換えるといいでしょう。
水漏れや雨漏りがないかチェックする
シロアリは湿気がある場所を好みます。
水漏れや雨漏り箇所は常にシロアリに水を与える場所となってしまうので、屋根や外壁で水漏れ、雨漏り箇所がないか日頃からチェックするようにしましょう。
換気口の前に物を置かない
換気口の前に物を置いてしまうと、床下の空気の流れが悪くなり、湿気がたまる原因となります。
換気口周りをすっきりさせることで、床下に空気の動きを作ることができ、床下の湿度を下げることができます。
シロアリ予防は自分でもできる?
できるなら自分で予防をしたほうが経済的で手っ取り早いとお考えの方もいるかもしれません。
この場合、ご自身でできる具体的なシロアリ予防対策はというと、先ほど紹介したように、「家の周りに木材を置かない」「換気口の前に物を置かない」など、シロアリのエサとなるものを撤去したり、蟻道(シロアリの通り道)ができていないかこまめにチェックすることです。
しかし、この他にも、シロアリ予防作業において重要なポイントは「シロアリが将来発生しそうな場所」をすべて見極めて、「適切な薬剤を適切な量で散布する」ことです。
それを1ヶ所でも見落とすと、そこからシロアリが地中より侵入し、家全体に被害が広がる可能性を残してしまいます。
確実に作業を行うには、多くのシロアリ予防に携わった経験が必要になり、十分な知識のない判断では、その見落としを防ぎきれず、将来的に被害が拡大してしまったケースが多数見受けられます。
また、薬剤を散布することで、健康被害が伴うこともあります。
まれにご自身で床下に潜って、薬剤を散布される方がみえますが、薬剤の知識や安全装備のない方が、ただやみくもに狭い床下空間で薬剤を散布することは、中毒など思わぬ事故を引き起こす恐れがあります。
安全性の高い薬剤を使ったとしても、それは正しい使用法で、適量を必要なところに処理をした場合の話です。
インターネットでの情報サイトでは、「自分でも予防ができる方法」と称しておすすめの薬剤が安易に紹介されていますが、それだけを鵜呑みにして自分で予防作業を行うことは安全性の立場からおすすめできません。
このように、確実にシロアリが出ないようにするためには、散布する必要がある場所を見極められる正しい知識や確かな技術を持った専門業者に依頼することが、結果的に安心できる選択であり、費用面においても最良の選択といえるでしょう。
シロアリ予防業者の選び方
シロアリ予防工事において、業者選びは重要です。
今回はじめてどこに依頼しようかと検討されている方もいれば、これまでにお世話になったことがあるシロアリ駆除業者に再びお願いする場合もあるでしょう。
多くの業者では、予防においても無料見積りをおこなっています。
ここで紹介する選び方のポイントを確認して、信頼できる業者を選びましょう。
予防費用が、駆除より安いか
作業工程が駆除より予防の方が少なくなるため、必然的にかかる費用もシロアリ予防のほうが駆除よりも割安になります。
駆除でも予防でも、同じ料金を提示してくる業者は、良心的ではないといえるでしょう。
床下にもぐって調査を行っているか
見積書を提示する前に、床下に潜って事前調査を行うことは重要です。
床下にもぐることで、シロアリの有無はもちろん、床下での経年劣化状況、その他の建築的問題が発生していないかを観察できます。
床下を見ずに、見積書だけ提示してくる業者には注意しましょう。
保証期間内に、無料のアフターメンテナンス点検があるか
優良なシロアリ業者に依頼した場合、薬剤の有効期限が切れる5年を目処に、予防工事が必要である案内を行っています。
案内すら行わない業者は、お客様の住まいのことを長期的に任せきれない証拠といえるでしょう。
さらに優良な業者は、薬の有効期限5年のちょうど中間に当たる2~3年を目安に、予防効果が発揮されているかを確認するために、無料でアフターサービス点検を行っています。
当初想定していなかった箇所に、新たに被害が発生していないかどうか、時期を変えた確認作業を重ねることで、より確実な安心に近づけていくことができます。
保証内容を確認する
保証期間中にシロアリが再発生した場合、薬剤処理だけを再びしてくれる業者は普通ですが、再発生したことによって起きた新たな被害の修理、修復まで行う保証を出している業者は、より優良な業者だといえるでしょう。
保証内容が手厚いということは、それだけ施工技術や品質に自信を持っている証拠ですし、万が一再蟻害が発生した時でも、建物の修理費用をお客様が負担する心配がなくなります。
建物の構造に対する幅広い知識があるか
例えば、木造、RC造、鉄骨造などの建物の基本的な構造の違いや、基礎断熱がなされているかどうか等、細かなことによって、薬剤処理する範囲や工事方法も変わります。
確実に予防工事を行う場合は、単に薬をまくだけではなく、住宅のどこにシロアリが発生しやすいかなどを的確に見分けることができる生物的知識と、どこに薬剤処理すればいいのかという建築的知識を併せ持った業者に依頼するのがより確実であると考えます。
まとめ
シロアリ予防に使う薬剤の効果は5年間ですので、5年おきに予防作業をすることが望ましいです。
シロアリ予防はご自身で行うには、薬剤を扱う危険性や、知識の面で不安が残ります。
信頼できる業者に依頼して、安心して暮らせる住まいを作っていくことをおすすめします。
シロアリ予防をお考えの方は、住まいるヒーローズにお任せください。
ご相談やお問合せもお気軽にお待ちしております。