シロアリ駆除の保証期間は5年間?保証内容とは
2022.12.11
シロアリ駆除業者を選ぶ際に見ておきたい重要なポイントのひとつが施工後の保証サービス期間と内容です。
なぜなら、シロアリ駆除の施工後に被害が再発する可能性も十分にあるため、もしものときを想定して保証のある業者を選ぶと安心できるからです。
保証がない業者と契約してしまうと、施工内容の不備や短期間でシロアリが再発した場合に適切な対応をしてもらえません。
また、シロアリ駆除の保証内容は、実は業者によって少し変わってくることがあります。
そのため本記事では、シロアリ駆除の保証期間・内容について詳しく紹介します。
安心して住宅で暮らすために必要なシロアリ駆除の保証内容と、保証の面で業者を検討する際に見ておきたいポイントなどを詳しく解説しますので参考にしてみてください。
シロアリ駆除の保証内容とは
「シロアリ保証」といわれても、具体的にどのような内容で保証されるのかあまり知らない方もいるでしょう。
シロアリ駆除の保証には、「施工保証」と「建物の修復にかかった金額の保証」の2種類があります。
どちらか一方の保証が付帯している業者と、両方の保証が付帯している業者があるので、再発が心配な場合は両保証が付帯している業者を選ぶといいでしょう。
各保証内容の違いを詳しくご紹介していきます。
施工保証
施工保証とは、保証期間内にシロアリが再発したときの保証です。
保証例としては「割引価格での再施工」や「無料での再施工」などがあります。
一般的にシロアリ駆除の保証という場合は、施工保証を指すケースがほとんどです。
シロアリの再発時に役立つ保証ですが、素人が再発に気づくのは難しいため、施工後の定期的な無料点検もセットになっている業者を選択したいところです。
建物の修復にかかった金額の補償
こちらは再発したシロアリが建物に被害を与えたときに、その修復費用を補償してくれます。
適用条件はシロアリ駆除業者や保険会社によって異なり、保証の上限金額も約300万円~1,000万円と幅があります。
なお、ほとんどのシロアリ業者は再発時の再駆除を保証する「施工保証」をつけていますが、この「建物の修復補償」を付帯している業者は多くありません。
また、この補償を受けるには、別途費用が発生する場合が多くあります。
建物の修復補償を検討している方は、補償内容や適用条件とともに、加入費用の有無も確認しましょう。
シロアリ駆除の保証期間は最大5年間
シロアリ駆除や予防施工に対して業者が付けている保証期間の相場は、5年間となっています。
その理由はシロアリ駆除・予防時に使用される薬剤散布の効力が持続する期間が5年程度であるためです。
そのため、シロアリ保証は被害再発の再施工だけでなく、薬剤の効き目を保証するという意味ももちます。
ちなみに、過去に普及していた薬剤には10年以上もの効果が続くタイプもありましたが、健康被害が問題視されるようになり、現在では使用されていません。
現在では揮発性が低い薬剤を使用するのが一般的のため、薬剤の安全性が高くなっています。
また、シロアリ駆除の保証期間は、どの工法で行うかによっても変わってきます。
床下の木部・土に薬剤を散布してシロアリを駆除する「バリア工法」では、5年間であることが多いです。
これは先述したとおり、薬剤の効力が持続する期間が5年程度であるためです。
即効性があり、比較的安価なので、一般的なシロアリ駆除とバリア工法で行われます。
もう一つの工法を、「ベイト工法」といいます。
これは家の周りに毒餌(ベイト)の入った容器を埋めてシロアリに食べさせて巣に持ち帰らせることで死滅させます。
巣に持ち帰らせる時間がかかるため、即効性はありませんが、薬剤を散布しない分安全性が高いのが特徴です。
ベイト工法の保証期間は、1〜5年です。
駆除に使うベイト剤は1年~数年でシロアリが食べてしまうため、定期的に補充をしなくてはいけないからです。
また業者が使う薬剤によって、減るまでの年数に多少幅があります。
保証期間が終わるタイミングで、再度施工をしてもらうようにしましょう。
保証を使う場合の施工費用
保証を使用して再施工をしてもらう場合にかかる費用は、基本的には無料です。
ただし、業者によっては追加費用がかかる場合もあるため、最初にシロアリ駆除をしてもらう前に保証期間中の施工に追加費用がかかるのかどうかも聞いておきましょう。
なお、保証期間中の再施工で費用がかかる場合も、最初に施工したときよりも安い費用で済むことが多いです。
シロアリ保証の対象外になるケース
業者に依頼するときは基本的にシロアリ保証が適用されるものですが、一部のケースではシロアリ保証書が発行されずシロアリ保証を受けられなくなることもあります。
特に以下7つのケースではシロアリ保証の対象外となる可能性があるので注意しましょう。
保証対象外になるケース
・シロアリ施工自体が困難と判断された
・施工業者に無断で住宅の増改築をした
・施工後にご自身で薬剤を散布または他社にシロアリ駆除を依頼した
・建物の所有者が変更された
・雨漏りや水漏れを放置した
・自然災害が原因のシロアリ被害
・保証書に記載のない種類のシロアリの発生
シロアリ施工自体が困難と判断された
例えば床下のスペースが人一人すら入れないほどに狭い、一般的な住宅とは違った複雑な構造の家といった場合、シロアリ駆除の難易度が大きく上がります。
構造上の問題がある住宅はシロアリ保証の対象外になる可能性が高いです。
施工業者に無断で住宅の増改築をした
シロアリ駆除を施工してもらった業者に無断で自宅の増改築をすると、シロアリ保証の対象外になる場合があります。
なぜなら増改築した範囲の床下部分はシロアリ駆除業者が施工されていない部分、部材が出てきてしまうからです。
業者に無断で家を増改築すると施工状態が曖昧になるだけではなく、施工した箇所自体がなくなることもあります。
シロアリ駆除の保証対象はあくまでも「駆除をしたときの家の状態」です。
不要なトラブルを防ぐためにも、家を増改築する場合は必ず業者に連絡をしてください。
施工業者の契約内容次第ですが、増築後の保証も継続してもらえる可能性があります。
施工後にご自身で薬剤を散布または他社にシロアリ駆除を依頼した
施工後に、自分でもシロアリ駆除の薬剤を散布したり、他社に駆除を依頼した場合も、保証の対象外となることがあります。
他の薬剤を散布することで、保証の約束をしたときの状態でなくなってしまう為です。
業者が保証するのは、あくまで自社で施工した範囲です。
そのあとに手を加えられて状況が変わってしまっては、責任を取ることはできません。
建物の所有者が変更された
シロアリ駆除の契約はあくまで依頼主と施工業者のみでおこなわれます。
そのため、他の誰かが代理として保証を受けることは原則としてできず、建物の所有者が変更された場合は保証を受けることができません。
ただし、シロアリ駆除業者に事情を詳しく説明して交渉することで、保証内容を引き継げる場合があります。
住宅の所有者の変更が必要になった際には、シロアリ駆除業者に相談してみましょう。
雨漏りや水漏れを放置した
保証期間中に発生した雨漏りや漏水などを放置したことによるシロアリの再発は、保証の対象外です。
シロアリは湿った木材や床下の湿気を好んで寄ってきます。
そのため、シロアリが集まるような環境を放置した責任は契約者にあると判断されてしまうのです。
保証を受けるためには、雨漏りや漏水の点検や補修を徹底して、シロアリが発生しない状況を保つ必要があります。
自然災害が原因のシロアリ被害
自然災害などのなんらかの原因によって床下に被害を受けた場合も、シロアリ保証の対象外になる可能性が高いです。
例えば、強風でモノがぶつかったことによる床下の破損や、土砂崩れなどによる床下の破損、大雨による床下浸水が原因となるシロアリ被害は保証が適用できません。
保証書に記載のない種類のシロアリの発生
一般的なシロアリ駆除業者は、国内に多く生息している「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」による被害を保証の対象としています。
そのため、他の種類による被害が発生した場合は保証の対象になりません。
保証書には対象となるシロアリの種類が記載されているので、施工後に必ずチェックしておきましょう。
近年では、在来種である「アメリカカンザイシロアリ」の被害も増えていますが、ヤマトシロアリやイエシロアリとは生体が異なるので、保証対象にならない業者がほとんどです。
アメリカカンザイシロアリは、床下から壁の中、天井裏といった場所まであらゆる場所へ侵入し行動します。
このような特性があるシロアリのため、プロの業者でも駆除は困難を極めるため、保証対象外となる場合があるのです。
いずれにしても、シロアリが再発した場合は、業者に連絡をしてシロアリの種類を確認してもらうようにしましょう。
シロアリ保証の面で駆除業者を選ぶポイント
シロアリ保証内容と期間は、依頼する業者によって違ってきます。
そのため、シロアリ駆除業者を選ぶ際は施工料金だけでなく、「保証内容」もしっかりと見ておきましょう。
シロアリ駆除業者を保証内容で検討する際に見ておきたいポイントを解説します。
シロアリ業者が保険に加入しているか
一般的に使えるシロアリに対する保険はありませんが、シロアリ駆除業者のみが加入できる「シロアリ賠償責任保険」というものがあります。
シロアリ賠償責任保険は、シロアリ駆除施工後にシロアリ被害が再発したときにかかる費用を補償してくれるものです。
この保険があるからこそ、シロアリ駆除業者は無料または低価格で再施工ができます。
そのため、シロアリ駆除業者を検討する際はその業者がシロアリ賠償責任保険に加入しているかチェックしておきましょう。
保証期間と内容をチェックする
主なシロアリ保証は「施工保証」と「建物の修復にかかった金額の保証」の2種類です。
しかし、どちらの保証が付帯するのかは、業者によって異なります。
そのため、契約をする前に、どのような保証をしてくれるのかを必ず確認しておきましょう。
施工保証が付帯している業者でも、保証内容や有償か無償かなどをしっかりと聞いておく必要があります。
建物の修復費用が保証される場合は、保証の上限金額も確認しておくと安心です。
また、シロアリ保証は基本的に5年間とお伝えしましたが、業者によってはそれよりも短かったり長かったりします。
検討する業者が何年の保証を設けているのかは最低限チェックしてみてください。
薬剤処理の効果時間を考えると、最低でも5年間の保証を受けておきたいところです。
駆除費用と併せて保証内容を検討する
費用が安い業者は、保証が一切付帯していないこともあります。
費用が高くても、施工保証と修復にかかった費用が保証されるのであれば、トータルで考えると安く済むケースもあるでしょう。
駆除費用の安さだけで業者を選ぶと、再発時の出費が高額になるので注意が必要です。
シロアリはプロの業者が丁寧に駆除をしたとしても、再発する可能性がゼロではありません。
万が一のシロアリ再発に備えるためにも、価格の安さだけではなく、費用と保証の充実度を併せて検討するようにしてください。
過去の実績を確認する
依頼を検討している業者の実績もチェックしておきましょう。
施工実績が豊富な業者は対応力も高いため、保証内容に即した再施工をしてもらえます。
シロアリの駆除には、長年の知識や経験が重要です。
過去の実績が少ない業者や事例を紹介していない業者は、期待通りの駆除効果を得られない恐れもあります。
実績の少ない業者に5年保証が付帯していても、5年後に営業しているかどうかわからないでしょう。
しかし、長年の実績がある業者なら、長期的な保証も安心して受けることができます。
口コミで判断する
業者の口コミを確認することも大切です。
しっかり保証をしてくれたのかどうか、実際にどのような保証をされたのかなどもチェックしておくと安心です。
ただし、業者のホームページに記載されている口コミは自作自演の可能性があるので注意しましょう。
口コミをチェックする際には、第三者が運営するサイトを見るとよいでしょう。
実際に利用した人の声は、業者選びの参考になります。
まとめ
今回は、シロアリ駆除の保証について詳しくご紹介しました。
シロアリ駆除業者の多くはシロアリ保証を設けており、施工不良やシロアリ被害再発といった場合に対処してくれます。
ただし、細かい保証内容は業者により異なるため、事前によく確認してください。
保証の面でシロアリ駆除業者を検討する際は、費用と併せて保証内容や保証期間をしっかりとチェックしておくことが大切です。
シロアリ駆除・予防に使われる薬剤の寿命を考慮して5年以上の保証期間がある業者を選ぶのがおすすめです。
ただし、保証が付いていたとしても、施工後に業者へ連絡せず家の増改築を行った場合や、自分で薬剤を追加散布した場合などは保証の適用対象にならない場合があるので注意が必要です。
なお、料金の安さばかり強調する業者は、保証やアフターケアが付いていない場合が多いので、シロアリ駆除の契約前には複数の業者から相見積もりを取って、費用や施工内容を比較するようにしてください。
シロアリ予防・駆除をお考えの方は、住まいるヒーローズにお任せください。
ご相談やお問合せもお気軽にお待ちしております。