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シロアリ被害に保険は使える?知らないと損をする費用を安くする方法

2022.12.15

シロアリ 保険 シロアリの被害は、築年数関係なく、どんな家でも起こり、また、いつ起こるかわからない自然災害ともいえます。 シロアリ被害にあうと、修繕に多大な費用がかかるため、保険や保証サービスに関する知識を持っていると役立ちます。 そこで今回は、白アリ被害に適用される保険や保証の種類、また、少しでも費用を安くする方法などについてご紹介していきます。 この記事を読めば、シロアリ被害に対してどのような条件で保険が利用できるのかわかります。

シロアリ被害には火災保険が適用できる?

シロアリの被害に火災保険が適用されるのでは?と考える方も多いでしょう。 しかし、基本的には火災保険は利用できません。 火災保険は災害や事故といった突発的な被害に適用される保険です。 なお、「地震保険」や「家財保険」もシロアリ被害には適用されません。 木材を使った家具がシロアリの被害に遭った場合でも、家財保険の保証対象にはなりません。

火災保険の適用範囲

基本的にはシロアリ被害に火災保険は適用されないとお話しましたが、 では、どのような場合に火災保険は適用できるのでしょうか? 一つずつ見ていきましょう。 ・火災 失火や放火、原因不明の火災には火災保険が適用されるため、保証の対象になります。 ただし、寝タバコや火遊びなど、重過失による火災は適用範囲外になる可能性があるので注意してください。 ・自然災害 自然災害が原因で建物に被害があった場合には、火災保険が適用されるケースがあります。 主に「風雨・落雷・雪害・雹(ひょう)」など自然災害が適用の対象です。 「火山の噴火」や「地震」などの自然災害による被害に対しては保険が適用されません。 ・第三者による過失や故意 落下物や飛来物による被害に対しても、火災保険が適用されることがあります。

シロアリ被害に火災保険が適用されるケース

残念ながら、シロアリ駆除に対して火災保険を適用することは難しい場合がほとんどです。 シロアリ被害そのものは火災保険の補償範囲に含まれていないためです。 しかし、以下の3つのパターンであれば、シロアリ被害に対しても保険金が支払われる可能性が高いでしょう。 ・台風などの風害による雨漏り ・天災の被害による水漏れ ・雪害による雨漏り どれも自然災害による家屋の損傷が原因となっている点で共通しています。 以下では、それぞれのケースについて詳しく解説します。

①台風による雨漏りが原因でシロアリが発生した

台風による雨漏りが原因でシロアリが発生した場合は、火災保険が適用されやすいです。 シロアリによる被害そのものの補償は受けられませんが、シロアリ被害の原因となった自然災害に対しては補償が受けられるためです。 具体的には、強い風によって屋根がめくれて雨漏りが起きたために、周囲の木材が湿気にさらされてシロアリが発生したというケースが挙げられます。 この場合は自然災害が原因でシロアリ被害に繋がっているので、火災保険で補償してもらえる可能性が高いです。 ただし、請求の際には自然災害の影響による被害であることを客観的に示す写真などが必要です。 被害の原因を論理的に説明できなければ、保険が適用されないので注意しましょう。

②自然災害による水漏れが原因でシロアリが発生した

自然災害による水漏れが原因でシロアリの被害を受けた場合も、火災保険を適用できる可能性があります。 自然災害によって家屋が歪んだり水道管が壊れたりして水漏れの被害を受けてしまうと、土台や柱をはじめとする木材が湿気にさらされます。 シロアリは湿気を好むため、水漏れした部分にいつの間にか住み着いてしまうことがあるのです。 このような場合も、被害の様子をわかりやすく説明できる資料を用意できれば、補償を受けられる可能性があります。 ただし、地震や地質が原因での土砂崩れなどによる被害は、火災保険の対象外なので注意が必要です。

③雪害による被害が原因でシロアリが発生した

雪害によって破壊された家屋にシロアリが発生した場合にも、火災保険の適用を認められることがあります。 雪害とは、大雪などで建物が圧迫されて壊れてしまうといった被害のことです。 雪の重さで屋根などが破損して水漏れが起きると、屋根の下地が水分にさらされ、シロアリが発生する原因となります。 火災保険では積雪による被害は補償されるので、受け取った保険金をシロアリ駆除にも充当することが可能です。 ただし、雪害ではなく経年劣化による損傷だと判断されると、保険の対象外となるので注意する必要があります。 経年劣化ではないことを示すためにも、雪害による被害があれば早急に保険会社に連絡するのがおすすめです。

シロアリ被害を受けたときにかかる費用は?

ここまで、シロアリの被害に火災保険が適用されるケースなどについて解説しました。 しかし、実際にシロアリ駆除をするのにどれくらいの費用がかかるのかわからない人もいらっしゃるでしょう。 工事費用の相場は駆除業者の規模や修繕箇所によって大きく変動します。 以下では、シロアリの駆除や家屋の修繕にかかる費用を解説します。 なお、シロアリ駆除の多くには5年保証のアフターサービスが付いています。 施工後にシロアリが発生しても、期間内であれば無料で再駆除を頼むことができるので、業者を選ぶ際の基準の一つにしてみてください。

シロアリの駆除にかかる費用

シロアリ駆除にかかる費用は、業者の規模や駆除範囲によって変わるとお伝えしました。 JA関係の業者は紹介手数料をJAへ支払う必要があるので、料金も比較的高く設定されています。 しかし、その分工事の品質は安定していると言えます。 ホームセンターやインターネットでシロアリ駆除の業者に依頼した場合は、実際に担当するのは業務委託先の業者であることがほとんどです。 業務委託先は複数社契約していることが普通のため、施工レベルが必ずしも担保されているわけではありません。 個人経営の業者は事業規模が小さい分、他社よりも安価にシロアリ駆除が依頼できます。 ただし、事業主の技術によって工事の品質が左右されやすいです。 中規模以上の業者に比べ、仲介型や個人業者はアフターケアなどのサービスが手薄な場合が多いですが、とにかく費用を抑えたい人には良いでしょう。

シロアリで家が食害を受けた場合の修理費用

シロアリによって被害を受けた場所を修繕する際にかかる一般的な費用は以下の通りです。 ・洗面台:10万〜30万円 ・バスルーム:50万〜100万円 ・キッチン:80万〜160万円 ・柱、床下:100万〜300万円 ・大規模な修繕:300万〜1,000万円 価格は被害の状況や修理業者によって前後しますが、相場は10万円から数百万円と修繕箇所によって大きく異なります。 特に洗面台やバスルームといった水回りは湿気が多くシロアリが好む環境なので、一度どこかに発生すると瞬く間に家中が食害に遭ってしまうおそれがあります。 そうなると修繕する箇所が増え、費用も必然的に跳ね上がってしまうので、早急に対処することが大切です。 少しでも費用を抑えたい場合は、複数の業者に見積もりをしてもらい、各社を比較するのがおすすめです。 なお、シロアリ被害の修繕費用は、シロアリ駆除の費用と家屋の修繕費用の両方がかかることを覚えておきましょう。

シロアリ被害に使える保険や修繕費を安く抑える方法

ここまで、シロアリ被害に対する火災保険の適用範囲や、実際にかかる修繕費などについて解説しました。 シロアリ駆除の費用を火災保険で全て賄うのは難しいです。 そのため、費用を抑えるには他にも工夫をする必要があります。 以下では、火災保険以外でシロアリ駆除の費用を抑える方法を解説します。

業者の保険を利用する

依頼する業者によっては独自のシロアリ保険を設定している業者もあります。 保険ではシロアリの駆除費用や建物の修繕費用などが補償されるので、チェックしておきたいところです。 なお、補償は直接業者が行なうのではなく、業者が損害保険会社に保険料を支払っている場合、被害発生時に保険会社が補償額を負担してくれる仕組みとなります。 業者が独自に設定している保険には、いくつかの注意点があります。 ・工事の内容によっては保証の対象にならない ・保険の内容が充実していない ・保証額が業者によって異なる ・保証額に上限を定めているケースがある 保険の加入前には、保証の内容をしっかりと確認してください。

公的な補助金を利用する

シロアリ駆除に対して公的な補助金を利用できる場合があります。 シロアリを含む害虫駆除の費用に対して補助金を交付する「害虫駆除補助金」制度を取り入れている地方自治体の住民であれば、補助金を受け取ることが可能です。 たとえば、高知県香美市は害虫によるさらなる被害を予防し、地域住民の生活環境や公衆衛生を守るため、最大で10,000円を住民に補助しています。 他の自治体でも、最大10,000〜20,000円程度の補償を受けられることが多いようです。 なお、自治体によっては補助金制度がなかったり、補助金の給付に条件が設定されていたりする場合もあります。 シロアリは早めに対処しないと被害が大きくなってしまうので、まずは各自の地方自治体へ早めに問い合わせるのがおすすめです。

確定申告で雑損控除の申告を行う

シロアリの駆除費用は「雑損控除」として認められます。 雑損控除は、災害などによって資産が損害を受けた場合に、損失の一部を所得から差し引ける控除のことです。 確定申告で雑費控除の申請を行うと、所得の総額を減らして節税できるので、実質的にシロアリ被害の修繕費用を減らすことができます。 所得税法では、シロアリ被害は災害に含まれると定められています。 そのため、シロアリ駆除や家屋の修繕にかかる費用に対しては、雑費控除が受けられるのです。 雑費控除は以下の2つの方法で計算します。 金額がより多い方を申請できます。 (差引損失額)-(総所得金額等)× 10% (差引金額のうちの災害関連支出額)- 50,000円 雑費控除は、害虫被害に対する支出であれば駆除、または修繕のいずれにも適用可能です。 申請が通れば差額を還付金として受け取れるので、ぜひ利用してみてください。 ただし、シロアリの予防にかかった費用には雑費控除を適用することはできないので注意しましょう。 なお、雑損控除の申告には領収書が必要になります。 また、シロアリ「予防」に使った費用は対象外ですので注意しましょう。 もし駆除と予防を合わせた「予防駆除」で雑損控除を申請する場合は、駆除と予防を別項目に分けて、それぞれの領収書を用意します。 領収書を分けなければ、雑損控除の対象にはなりません。

リフォームローンを利用する

安くする方法ではありませんが、すぐにお金を用意できない場合に住宅ローンを組むよりも利息が少なくお金を借りられる方法を紹介します。 持ち家の場合は、シロアリ駆除の費用にリフォームローンを利用することが可能です。 リフォームローンとは、家屋のリフォームの際に使えるローンのことです。 一般的な住宅ローンよりも低い金利で金融機関からお金を借りられる仕組みです。 火災保険などの補償を受けられず修繕費用を工面できない場合は、リフォームローンを使えば低金利でお金を借りることができます。 ローンなのでどうしても利息を支払う必要がありますが、すぐにお金を用意できない場合には住宅ローンを組むよりもおすすめです。 リフォームローンは無担保で借り入れでき、その場合も最長10〜15年ほど融資を受けられます。 有担保型の方が金額や借入期間の条件は良いですが、シロアリ被害の修繕であれば無担保でも十分でしょう。

業者の保証制度

保険とは異なりますが、業者によるシロアリ駆除の保証制度を利用することでも費用が抑えられる場合があります。 リフォーム会社や住宅メーカー、シロアリ駆除業者などの施工会社が設定している保険・保証を利用する方法です。 こちらは申請対象となるお家が多いと思います。 シロアリ被害に対する保証制度は業者によって異なります。 新築物件なら「5年間保証サービス」には加入しておきたいところです。 このサービスを利用すれば、シロアリなどの害虫被害で修繕が必要になっても、築5年までその費用が保証されます。 また、シロアリの駆除や対策を依頼した場合、ほとんどの業者が独自に5年保証のサービスを設定しています。 保証があれば、期間内にシロアリが発生した場合、無料で再施工してくれたり、かかった費用を請求できます。 業者によっては年1回の無料点検サービスも付いています。 ただし、施工会社によって、保証内容には差があります。 駆除や対策を業者に依頼する前には、各社の保証内容を確認しておきましょう。 独自の保証制度を設けていない業者は、シロアリの駆除や対策が不十分な可能性もあるので、利用には注意が必要です。

「保証」と「保険」の違い

シロアリ「保証」と「保険」の意味の違いも押さえておきましょう。 「保証」とは、たとえば「施工から5年間の内にシロアリによる被害が再発した場合、無償で再施工を行う」という取り決めのことです。 シロアリ保証を設定している企業は、基本的に「被害箇所を修繕するための費用は負担しません」というスタンスだと考えてよいでしょう。 「5年保証」を謳っている会社が多いのは、国から認可された薬剤の効果持続期間が「5年間」だからです。 逆に言うと、施工から6年目以降は薬剤の効果が切れるため、再施工と支払いが必要になります。 一方、「保険」とは、施工業者が損害保険会社と契約していて、施工に不備があれば、保険料を支払う仕組みのことをいいます。 つまり保険を設定している企業は「施工後にシロアリ被害が再発した場合、再駆除はもちろんのこと、その部分の修復に費用も保証します」というスタンスなのです。 リフォーム会社やハウスメーカーの新築工事では、この手の「保険」を設定しているところが多いようです。 1つ注意してほしいのが、施工会社のシロアリ保険では、家主が受け取る保険料(修繕費)が高額になると、大本の保険会社による立ち入り調査が入ります。 調査によって業者の過失が問われた場合、保険金が満額下りない可能性があるのです。 その場合、「負担額を誰が支払うか」で揉めるケースがありますので、注意してください。

まとめ

シロアリは建物に大きな被害を及ぼしますが、基本的に火災保険は適用されず、シロアリ保険も一部の業者が独自に設定している程度です。 しかし、確定申告の「雑損控除」や、新築時の「5年保証サービス」を活用すれば、シロアリ被害の費用を調整することはできます。 シロアリはどんな家にも発生する可能性のある「突発的な自然災害」ととらえ、大切な家を守っていかなければいけません。 万が一の事態が発生したときのためにも、保証内容の確認や自治体の補助制度を改めて確認しておきましょう。 シロアリ駆除をお考えの方は、住まいるヒーローズにお任せください。 ご相談やお問合せもお気軽にお待ちしております。